特集Vol.2
大屋スキー場【ウェーブ・コブ編】
取材協力:大屋スキー場
http://www2.nkansai.ne.jp/org/wakasu-oya/
2007/5/20更新
 [ウエーブバーン]
[コースデータ]
・全長:115m
・コブ間:5m
・エア台:2個
・ライン 
 エア第有:1
 エア第無:2
・コブ
 数第1セク:11
 第2セク:8
大屋スキー場ウェーブバーン

コブの裏面はツルツル

 VOL.1で、大屋のエッジの感覚は雪と異なることに触れましたが、ウエーブはさらにシビアです。見た目にもフラット斜面のブラシ(緑色)とウエーブ斜面のブラシ(白色)の形状は異なりますが(写真1)、実際に滑ると、見た目以上にその感覚は異なります。端的に述べるとエッジが極端にかかりにくいのです。例えば雪面であれば急斜面、コブの裏面であっても、エッジを立てればそこに立つことができますが、ウエーブ斜面の裏側(トップから50〜60センチ:写真3黄色部分)にはエッジを立てても、止まって立つことはできません。スタッフによると、『転倒時の安全性を考慮してブラシを変えた。』ということです。だから、雪上のコブ斜面のように、板で雪をたたいて減速させるということはできません。減速させる際に、慌てて板を前に出してしまうとかえって止まりません。しっかりと板のセンターでコブを待つことが必要です。

オススメは「ヤンネライン」

 ウエーブのブラシは一見同じように見えますが、実はラインによって微妙にエッジのかかりが良いラインがあります。それが「ヤンネライン」です。このコースには、エア台真正面のラインとそのラインの左右計3ラインありますが、「ヤンネライン」はスタート位置から向かって右のライン(写真2黄色部分)になります。エアを入れて滑る人はもちろん真ん中のライン(写真2、青色部分)を滑ります。一方エア台無しのラインをすべる人は、左のライン(写真2、赤色部分)をすべる人が多いようです。これは右側がコース外であるからだと思います。そのため、利用する人が少ない「ヤンネライン」はブラシの傷みが少なく、エッジのかかりが良いです。余談ですが、「ヤンネライン」とは、以前この大屋に良く来ていたヤンネ似の常連さんが、好んで滑っていたラインで、一部の人たちの間でこう呼ばれていたようです。

第2セクションの秘密

 大屋のウエーブコースは、某モーグルスキ

ーヤーが設計したらしいですが、設計当初は第1セクションだけだったそうです。そこで、大屋スキー場のスタッフが第2セクションを「見よう見真似?」で作り足したそうです。この「歴史」が第2セクションを難しくしています。写真3は、第1セクションを真横から撮った写真ですが、非常に滑らかなウエーブが見て取れます。一方、第2セクションはウエーブの微妙な盛り上がりの違いから、特にウエーブのトップからボトムにかけて板をトレースさせるのが難しくなっています。

恐怖心なく飛べます

 ウエーブラインには2つのエア台があります。どちらとも、大きさ、リップの角度とも良く飛びやすいです。それもそのはずで、この台の位置は調整が可能なもので、大屋スキー場のスタッフが実際に飛ぶ人の意見を参考に微調整しています。第1エア台から第2セクションまでのフラットな斜面(ランディングゾーン)はおよそ11メートルあり、スピン系のエアはもちろん、中にはトリプルをいれる人もいます。雪と違い、常にウエーブやエア台の形状が変わらない点、それから斜度が緩く着地転が見えるので、恐怖感なくモーグルコースでのエアの練習ができると思います。

やっぱり「虎の穴」

 大屋のウエーブコースは、エッジ操作のシビアな面だけをみると、「上級者以外おことわり」なコースに思うかもしれません。でも実はこれからモーグルを練習したいという人に非常におすすめです。なぜなら、雪上でのモーグルコースでは、クループボーゲンで滑ると、テールが引っかかったり、落差があるとかえって難しく感じたりするかもしれません。でも、ブラシのウエーブ斜面ではそんなこともありません。また、コブの間隔や大きさ、斜度が一定なので吸収、伸展のタイミングをはかったり、ターンの切り替えのタイミングをいろいろ試したりと、幅の広い練習ができるからです。VOL.1で書いたように、ここはまさにモーグルの「虎の穴」です。

ブラシ 写真1:よく見ると、フラット斜面のブラシとは微妙に違います。滑走感覚は見た目以上に異なり、一段とエッジがかかりにくいです。
ウェーブスタート地点 写真2:ウエーブのスタート地点から撮った写真です。エア台より右(黄色でマークした所)のラインは、エッジがかかりやすいです。
大屋スキー場ウェーブ 写真3:ウエーブを真横から撮った写真です。ウエーブのトップからトップまではちょうど5メートルです。
大屋スキー場ウェーブ 写真4:第2セクションを下から撮った写真です。第1セクションと同じように見えて、実は、板をトレースさせるのが難しいです。
エア台 写真5:第1エア台です。リップの角度も良く、飛びやすいです。第2エア台も第1エア台と同じです。

 [コブバーン]
[コースデータ] ・全長:50m・コブ間:3m・エア台:無し・ライン:1・コブ数:15
大屋スキー場コブバーン コブ斜面を上から撮った写真です。立体面に人工ブラシを敷き詰めてあるため、一部ブラシとブラシが離れている部分がありますが、普通のラインを普通に滑る分にはなんの影響もありません。
大屋スキー場コブバーン コブ斜面を下から撮った写真です。コブの間隔こそ短いものの練れてくると雪上の人口コブを滑る感覚で楽しむことができます。

コブ出現!

 数年前だったと記憶していますが、ウエーブバーンの第2セクション、下に向かって左のラインに無理やり盛り土をして、その上に人工ブラシを引いたコブ斜面が出現しました。これは、ここのモーグルスクールがレッスンの内容上、ウエーブでは体感しにくい技術を説明するために、ほんの数コブ、雪上のコブに近いものを作ったものと聞きました。確かに、見た目はクボミと盛り上りがあり、雪上のコブそのものでした。でも、土の盛り上がりが大きく、所により人工ブラシと人工ブラシの間が空いていたり、逆に人工ブラシ同士が重なっていたりと、なにやら板が引っかかりそうで、滑っていて怖かった覚えがあります。それから、そのコブはすぐに無くなり、元のウエーブバーンに戻りました。その後に、現在の場所に、コブバーンが作られていました。

クボミは無くても・・・

 以前、ウエーブコースに作られていたコブに比べると、現在のものは格段に良くなっていると思います。特にブラシが上手くコブの立体面に敷き詰められています。もちろん場所によっては、ブラシとブラシの間が離れているところもありますが、普通のラインを普通に滑る限りは何の問題もありません。雪のコブと違い、クボミ(溝)の部分はありませんが、滑走感覚は良好で、特に板のトップをコブの面に当てると、雪に近い感覚で板が返ってきます。ただし、クボミが無いので、ポジションが遅れた状態でコブに当たると、まれにそのまま板がターンをせずに、まっすぐコブを乗り越えてしまうこともあります。この感覚は、雪のコブではほとんど体験することがない奇妙な感覚です。ちなみにこのコースを滑って、フラットを横切ると、ちょうどウエーブ斜面の第2セクション付近に合流できます。

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